
昨今、かなり苦境に立たされている花(か)き業界。その花き業界であっても私たちは花を供給する、いわば育てる側の立場である。正直、言い訳になるが、混迷する政治に頼りぱなしで、経済もお先真っ暗(>_<)明日の仕事もないような人々も少なくないようである。そんな中、明るい潤いを提供している私たち。お家にお花を飾って潤いを得る余裕はあるはずがないと叱られそう。あの平成初期までの物は何でも作れば売れる時代、泣く子も黙るバブル絶頂期はいったい何だったのだろう。今では夢にも出てこない情けなさ。空(から)元気でも思い起こしたいものであるが。私たちが従事する花栽培においても、お国からのあらゆるばら撒き政策である、補助制度を利用し、「構造改善事業」といってお役所特有の漢字を沢山並べた事業を活用して、小さい段々畑をブルドーザーで造成して、大きな田んぼを作り、そこへ、ドーンとそれはそれは大きな立派なアルミ製の温室群が立ち並んだ。先にも書いたが、物は作れば売れる時代だった。温室を増やせよ、花を植えよと、ドンドンと増やしこの淡路も全国でも有数の花の産地へと発展して行ったのである。でも、バブルが崩壊し次第に花の消費も落ち込み始め、その上、後を追うように花を作っていた農家の方々も高齢化へと突入。ちょうど、その頃外国からの輸入されてくいる安い花が増えてきた。我々、日本国内で花を作っている農家の首を絞められるようになって、いくら花を作っても、生産コストだけが嵩むばかり、肝心の売り上げが下降線を辿るばっかりになってきた。あれだけの立派な温室で花を作るのをあきらめる方々が増え始めた。花作りをあきらめると温室が草がぼうぼうと生い茂り廃屋になって行く。今、現在この淡路でも温室での花作りを放棄している面積は1ha.(3000坪)あまりあるとか(*_*)このままでは益々増えそうだけど。何千万という大金を投入し超立派な温室を建て、元気があった産地が寂れていくのは心が痛むのは私だけでないはずだ。