
この春、全国に名を轟かせていた近所のカーネーションを作る先輩農家さんお二人さんが廃業された。この廃業は価格の低迷、高齢で体調管理が大変なこと、また後継者が継がないことなど挙げられる。で、このお二人さんと幾度となく、下戸の僕チンも酒を飲みみ交わす機会を得たことがある。話題はやはりカーネーション一辺倒だったのを強烈に思い出す。「おまはん(僕チンのこと)カーネーションの栽培技術は円熟期を迎え、ベテランの域に達したことだし、地域のリーダーとして、ワシらを引っ張ってもらわんと、ワシらは死ねらん」僕チン、そんなこと言われても、栽培技術は冷や飯で、ベテランの域とまで言われても、自分では全くと言っていいほどだ。でも、若輩者のときには、頻繁にこのお二人さんの補場に伺ったことを思い出す。何度伺っても、ため息が出るぐらいの最高級のカーネを補場を見て情けなくなるばかりだった。正直、自分が情けなくなるぐらいで、お邪魔するたびに凹んで帰ってきたのです。でも、このお二人の重鎮に言われた強烈な言葉がある。今でも強烈に覚えている。カーネーションを作るのにも「自分の型を持て」と言われつづけ、今に至っている。「よそ様の補場を見に行くより、自分の考えに信念を持って取り組んだら、きっと結果は後からついてくる」の言葉を信じて今日まで頑張ってきた。先輩の農家のお爺ちゃんの言葉には重みがあった。でも、この地域の重鎮お二人と今年度からカーネについて語れなくなったのも時代の流れか・・・・・。そんな僕チンは、このお二人さんの分まで頑張って立派なカーネ作りに励みたいです。