
物を作る百姓は原点は土作りだ。そんな私たちもカーネーション栽培でも土作りに一生懸命だったが・・・・・。ここ数年、近隣の同業者の温室を覗いても、カーネーションの出来はソコソコ出来ているが、何だか、カーネーション自体に元気がないのが気になる。たった二十年あまりしかカーネーション栽培に従事していない若僧がこんな生意気なと思うかもしれないが実際の話。同じ場所で、同じ土で40年〜50年カーネーションを作っているから、土事態がボケてきている。当然といえば当然か。今までは、土作りといえば、各家庭には必ず繁殖和牛を飼っていた。よって、自然と排泄物となる堆肥が出来ていたので、これらを土作りに利用していたが、その後、ピートモス(針葉樹林の枯れ葉)や各肥料メーカーが販売している堆肥。はたまた、それぞれの有機肥料を投入している。何でも、お金をかけて楽な方へ楽な方へと向かって行った。当園もその一人だ。カーネーションはグングンと伸び、今まで通り出来ているが、カーネーションの株元を見ると今まで見たく根っ子が地の底までがっちと張っていない。ちょんちょんと引っ張り上げると抜けてくる始末。そんなことで、当園は数年前から、もう一度土作りの原点に返り、知り合いの繁殖和牛農家から堆肥を貰ってきて、土作りをはじめた。これは、かなりの手間と労力が必要とされる。正直、根気がいる作業。でもでも、あきらめない。パリッと、凛々しい花を咲かせるためには、土作りからだと思う。